第四回+α

 

キッズとして大人の障害者とかかわる意味~CILの強み~

 

川島 「私たちはCIL(自立生活センター)と言って、障害を持っている当事者が主体で活動をしているところです。なので、ただヘルパーと過ごすだけでなく、実際に自立生活をしている、障害を持つ大人の姿を見ることができます。」

 

金城 「生の体験を見て、聞くことができるんですね。自立生活について具体的にイメージできそうです。百聞は一見に如かず、ですね。」

 

川島 「そうですね。ヘルパーさんを利用して、実際にどうやって生活をしているのか具体的に知ることができます。食事はどうやって決めて・作って・食べているのか、トイレ介助って何?とか、外出中に必要なことすべてをヘルパーさんと行っている様子を実際に知ることができます。」

 

金城 「障害を持っている人が本当に自立生活をしている姿を見られたら、子供からするととても勇気をもらえるかもしれませんね。自分にもできるかもしれないって思うんじゃないでしょうか。」

 

川島 「聞くだけではわかりづらいですから、実際に見られたほうが分かりやすいですからね。勇気を持ってくれたらうれしいです。」

 

金城 「子供だけではなくて、親も自立生活についてイメージしやすいんじゃないでしょうか。「実際にできるの?やっぱり障害を持っていたら無理」と思っていても、本当に生活している姿が見られると、できるかもしれないって思っていただけるかもしれないですよね。」

 

川島 「そうですね。子供にとっても親にとっても、『どこで・だれと・どんな生活をしたいか』を考えるきっかけづくりになれればいいなと思います。」

 

 

まとめ

 

川島 「どんな人であっても、どうやって生活をするか決める権利があると思います。

この子は一生自分が面倒看るんだ

自分は一生親と暮らすんだ。

親子で絶対に暮らしたいという思いがあるのなら、こう思うことはとても素晴らしいことです。しかし、ほかに選択肢がないから、仕方がないからという思いからであれば、それは間違いです。誰にだって自分らしく暮らす自由があるはずです。私たちは、自分らしい過ごし方をする、そんなあたりまえのことが実現できるように、支えていきたい。こう思っています。そのためにも、ヘルパーという一つの手段があるということを知っていただけたらと思います。」

 

金城 「今回のお話を聞いて、自立生活とは、『日常の中で選択』をたくさんすることで、『自分らしい過ごし方』を発見し、実際に暮らしていくことだということが分かりました。実際に暮らすに際には、道具やサービス、人など、たくさんのものに頼ってもいいのです。

ヘルパーやその他のサービスを利用することで、家族は自由な時間ができます。

そして、子供のころからヘルパーを利用することで、子供はやりたいことを伝える練習を、ヘルパーは子供のサインを感じ取る練習をすることができます。また、子供とヘルパーの関係性をつくり、お互いに安心していられる環境を作ることができます。

万能なサービスや制度というものはありませんが、一つの生活する手段としてヘルパーという制度が少しでも広まればいいなと思います。」

 

 

川島さんと金城さん